ほうれい線のクリニックでの治療が気になっているけど、
- ・ヒアルロン酸注入
- ・高周波治療
- ・リフトアップ手術
色々あって、よく分からない!!
という方が多いのではないでしょうか。
ここでは、ほうれい線にはどんな治療があるのかを全て解説します。
全4つの治療について、
- 値段
- 効果
- メリット・デメリット
を全比較したので、病院に行く前に予習してくださいね。
ほうれい線の原因
クリニックでの治療メニューを確認する前に、まず、ほうれい線の3つの原因を見ていきましょう。
ほうれい線は、なぜ出来るのでしょう。
もともとの骨格
もともとの骨格や筋肉のつき方により、口の両脇に溝のようにシワが寄ってしまうことがあります。
そもそも、日本人は前歯の歯茎が出ていて、出っ張った口元とたるんだ頬に挟まれてほうれい線が目立ちやすい人種です。
口元に出っ張りがある方は、前歯の出っ張りを引っ込める 「歯列矯正」 もほうれい線治療の一つの選択肢になる場合があります。
筋肉の衰え
また、老化による原因としては、頬を持ち上げる筋肉群(大頬骨筋、小頬骨筋、上唇挙筋)の衰えがあります。
筋肉が頬を支えられずにたるみ、口の両脇にある溝が深くなった状態です。
この対策として、衰えた筋肉を鍛える顔の筋肉トレーニングも多少ですが有効です。
真皮のコラーゲンの減少
筋肉の衰えほど大きな原因ではありませんが、ほうれい線を深くする原因として、真皮のコラーゲンの減少があります。
これは、ほうれい線だけでなく、顔全体のシワ全てに共通する原因です。
下図のように、老化によって、真皮のコラーゲン腺維やエラスチン腺維が減少して表皮を支えられず、シワになります。
最近では、心理ストレスによってもコラーゲンが減少することが分かっているので、若い人にも起こる場合があります。
コラーゲンの減少に加えて、先ほど紹介した顔の筋肉が衰え、全体がたるんでほうれい線になります。
でも、コラーゲンは肌に付けても真皮まで吸収されないので、コラーゲン入り化粧水を付けても意味がありません。
真皮のコラーゲン、エラスチンを増やす方法としては、
- ・ピーリング
- ・ビタミンC誘導体化粧水
- ・レチノール配合クリーム
などがあります。
気になる方はこちらの記事で紹介しているのでご覧ください。
これらは、真皮のコラーゲンの合成を促します。
ただ、これらの方法は悪化防止にはなりますが、ほうれい線が消えることはまずありません。
ほうれい線の全4治療の比較
さて、これまで説明したようにほうれい線の原因は深く、ホームケアでは限界があります。
ほうれい線を薄くしたい場合は、クリニックでの治療が一番です。
ほうれい線の治療は3種類!
ほうれい線のクリニック治療は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
注射
照射
日帰り手術
費用は、注射が一番安く→ 照射 → 日帰り手術 と高くなっていきます。
さらに細かく見ると…
注射
照射
日帰り手術
このような治療方法があります。
では、それぞれの治療メニューを比較しながら詳しく見ていきましょう。
1.ヒアルロン酸注入
ほうれい線に即効で効く治療法(注射)です。
ヒアルロン酸注入の施術内容
ほうれい線部分に直接ヒアルロン酸を注入し、皮膚を皮下から持ち上げて溝を無くす方法です。
注射の痛みはありますが、麻酔(クリーム)で緩和されます。
ほうれい線や口元のたるみなどの部分的なたるみやシワの改善に即効性が高いです。また、あごをシャープにさせたり、唇をふっくらさせるときにも使う方法です。
「注入したところが目立つ」などのトラブルがあった場合、ヒアルロン酸の分解を促進する薬があり、それを注射して早く体内に吸収させることもできるので安心です。
ヒアルロン酸の製剤が日本国内の美容外科で使用されてから10年以上経過していて、実績のある治療法です。
ヒアルロン酸注入の治療時間
10分程度。
施術直後に仕上がりを確認できる即効性があります。
ヒアルロン酸注入のダウンタイム
ほぼノーダウンタイムで、注射後はメイクも可能。
内出血を起こすこともありますが、化粧でカバーできるレベルです。
ヒアルロン酸注入の治療期間
6~8ヶ月ほどで体内に自然に吸収され、ほぼ元に戻るので、半年に1回のペースで注入。
吸収される間の変化も自然なので安心です。
※永久に吸収されないヒアルロン酸というものもありますが、トラブルが多いため日本では使用が禁じられています。
ヒアルロン酸注入の費用
目安は0.1cc4500円~。
自然な状態に戻すなら、ほうれい線への注入は左右1ccずつの合計2ccが目安なので、合計9万円程度。
例えば…
- ・高須クリニックでは、2ccで20万円
- ・銀座セオリークリニックでは、使用量にかかわらず64800円
- ・品川美容外科では、2ccで57600円
と病院によって差があります。(2016年の数字です)
ヒアルロン酸注入のメリット
即効性が高い。
体内に元から存在する成分なので、アレルギーや副作用の心配がほとんどなく安全。
ほとんどノーダウンタイム。
ヒアルロン酸注入のデメリット
注射による色素沈着が起こる場合がある。
また、毛細血管の多い鼻の周りは内出血を起こす場合もある。 (化粧でカバーできるレベル)
ヒアルロン酸注入の失敗リスク
安全な治療法ですが、もちろん絶対失敗しないということはありません。
以下の可能性があります。
- ・皮下出血
- ・注入部が目立つ
- ・結節状(シコリ)のものができる
くわしくは、こちらで紹介しています。
また、こちらで有名ドクターの得意分野を載せています↓ ドクターの技術力で完成度が変わるので、ヒアルロン酸注入が得意なドクターを探すことをおすすめします。(2016年のデータなのでやや古いですが参考程度に)
ヒアルロン酸注入の症例写真
くっきりと見えるほうれい線が解消されています。
ちなみにヒアルロン酸注入で十分ほうれい線が取れますが、深いほうれい線には「ボトックス注入をする場合もあります。
ただし、ボトックス注入は注入量が多いと表情筋が乏しくなってしまうなど不安要素がヒアルロン酸注入より多いです。
ヒアルロン酸注入はこんな人におすすめ!
肌全体ではなくほうれい線だけにアプローチしたいと考える人
手軽に確実に効果を得たい人
2.高周波治療
美肌効果で顔全体でトータルな若返り効果がある治療法(照射)です。
高周波治療の施術内容
ヒアルロン酸注入よりもっと顔全体に若返り効果を得て、さらに長続きさせたい場合は、美容マシンを使った高周波治療になります。
高周波の熱で真皮層のたんぱく質を破壊して「やけど」をつくり、創傷治癒のための弾力性の高いコラーゲンを強制的に線維芽細胞に作らせる方法です。
肌内部の「やけど」の傷が治る3~6ヶ月の間、ハリが出ます。
高周波は、他のエネルギー(レーザー、光)では到達できない真皮層までダイレクトに働くのが特徴で、レーザーやフォトフェイシャルに次ぐ、新しい治療方法です。
段階的にリフトアップしていくので、たるみ改善の即効性は感じにくいですが、ハリやツヤ感は施術後すぐに実感できます。
高周波治療の治療時間
高周波治療の中でも、特に効果が高いとされる「サーマクール」の施術時間は、30~40分程度。
サーマクールに使用する機器
サーマクールの施術(照射位置の印をつけて施術します)
高周波治療のダウンタイム
施術後はすぐにメイクが出来る。
高周波治療の治療期間
1ヶ月~半年で段階的にリフトアップする。
効果を持続させるには定期的な治療が必要で、半年に1回(サーマクールの場合)程度受けるのが望ましい。
高周波治療の費用
高周波治療の中でも、特に効果が高いとされる「サーマクール」の費用は、15万円~ 。
例えば…
- ・シロノクリニックでは、185,000円
- ・青山エルクリニックでは、170,000円
といった具合です。(2016年の数字です)
高周波治療のメリット
コラーゲンが再生成されるため、ハリ、ツヤ、キメなどトータルな美肌効果があります。
旧式のマシンは痛みが強かったですが、最新マシンは痛みが大幅に軽減され、ほぼ無痛で部分的にチクッとする痛みで済みます。
最新マシンの場合、ジェルを塗布する必要もありません。
「サーマクール」は、マシンを導入して10年以上経つ美容外科も増えていて、リスクが無く効果が高いと定評があります。
高周波治療のデメリット
効果が出るのは治療の数週間後から徐々に出てくるため、急激な変化を求める人には不向き。
効果を持続させるには、定期的な治療が必要。
施術直後は赤みが出ることがある。
新しい分野のマシンなので、施術費用が高めです。
高周波治療の症例写真
ほうれい線とフェイスラインの改善を目指してサーマクールを照射。
施術後にはほうれい線が薄くなり、フェイスラインが引き締まっています。
高周波治療はこんな人におすすめ!
すぐに効果が出なくても良い人
顔全体をトータルに若返らせたい人
3.スレッドリフト
切らずにたるみを引き上げる治療法です。
スレッドリフトの施術内容
特殊な糸を皮下組織に挿入し、糸の反発力などを利用して皮膚を持ち上げる方法です。
皮膚に針で穴を開けて、専用の針で糸を通し、針を刺した部分から引き抜くので、切らずに即効性が得られ、当日メイクをして帰れます。
挿入した糸で皮膚を引き上げるだけではなく、皮下に糸の刺激を与えることで、コラーゲン再生を促しリフトアップする効果があります。
スレッドリフトの一種の「3Dリフト」という、生体分解性ポリマーの円錐状コーンと吸収糸を使用し、安全性と引き上げ効果を高めたものがあります。
従来の糸はつっぱったような不自然になる場合がありましたが、最新の糸は筋肉に合わせてしなやかに動くので違和感がありません。
糸の長さや太さは、患者の状態によって調整します。中には、髪の毛より細い糸もあります。
スレッドリフトの治療時間
糸を挿入するのはあっという間で複数の糸でも5分程度で終わります。
その後、保冷剤で顔を冷却し、終了です。
計30分程度で終わります。
スレッドリフトのダウンタイム
ほぼノーダウンタイム。傷は針の穴だけなので数日でなくなります。
洗顔は当日から可能。
メイクは翌日から可能。
スレッドリフトの治療期間
1年半~2年で糸が体内に完全に吸収されるので、継続させるには2年に1回(3Dリフトの場合)再治療が必要。
ただ、糸の刺激でコラーゲンが増加するので、糸が溶けた後でも3年程度リフトアップ効果がやや持続します。
スレッドリフトの費用
1本9万円~
例えば…
- ・銀座セオリークリニックでは、1本21600円
- ・青山セレスクリニックでは、1本42,000円
といった具合です。(2016年の数字です)
スレッドリフトのメリット
局所麻酔のみで切開不要。
痛みも少なく、ほぼノーダウンタイム。
スレッドリフトのデメリット
1年半~2年で糸が完全に吸収されるため、効果を継続させるには再治療が必要。
術後、腫れることもある。
スレッドリフトの症例写真
全体的にリフトアップしてほうれい線も目立たなくなっています。
スレッドリフトはこんな人におすすめ!
たるみを引き上げてほうれい線を消したいけど、切開はしたくない人
4.フェイスリフト
術後10年間キープできる治療法です。
フェイスリフトの施術内容
耳周りを自然な曲線に沿って切開し、皮膚の下にある表在性筋膜を持ち上げてフェイスラインをシャープに引き上げる方法です。
10年効果が持続することが特長です。
やり直しがきかないので、手術経験豊富な美容外科医師を選ぶことが大切な治療法です。
フェイスリフトの治療時間
2時間~2時間半程度。
フェイスリフトのダウンタイム
抜糸まで1週間程度かかるが、手術翌日から洗顔やシャワー、メイクが可能。
フェイスリフトの治療期間
10年は効果が持続するので、1回の治療で良い。
フェイスリフトの費用
100万円~。
例えば…
- ・銀座セオリークリニックでは、864,000円
- ・青山セレスクリニックでは、550,000円
といった具合です。(2016年の数字です)
フェイスリフトのメリット
1度の手術で10年は効果が持続する。
何度も治療に通う必要がない。
フェイスリフトのデメリット
やり直しがきかないので、クリニックや医師選びは慎重に。
抜糸まで休暇を取るなど時間的余裕も必要。
フェイスリフトの症例写真
頬のたるみが引き上げられ、ほうれい線が目立たなくなっています。
フェイスラインもかなり引き締まりました。
フェイスリフトはこんな人におすすめ!
高額でも良い人
切開してでも一回の治療で長続きさせたい人
おすすめの美容外科
顔に注射やメスを入れるので、クリニックや医師は慎重に選びましょう。
良い美容外科を選ぶポイントをまとめているので、一度目を通していただければと思います。
そのポイントを踏まえたうえで、美容外科のホームページなどを鋭い眼で見ると良い美容外科が見つかります。
また、ドクターの技術力でナチュラル度や完成度が大きく異なります。
そこで、受けたい施術が得意なドクター選びが重要です。
こちらの記事↓では、有名ドクターの得意分野を載せているので、受けたい施術が得意なドクターを探してみてください。(2016年のデータなのでやや古いですが参考程度に)
美容雑誌・書籍によく掲載されているクリニックばかりです。
まとめ
- 手軽に確実に効果を得たいなら
ヒアルロン酸注入 がおすすめ - 顔全体をトータルに若返らせたい人で、すぐに効果が出なくても良いなら
高周波治療 がおすすめ - たるみを引き上げてほうれい線を消したいけど、切開はしたくないなら
スレッドリフト がおすすめ - 高額なことと、切開が大丈夫なら
フェイスリフト がおすすめ