美しい笑顔には、白く輝く歯が欠かせません。
最近は、多くの芸能人も歯のホワイトニングをしていて、気になっている方も多いと思います。
でも、全治療方法とそれぞれにかかる費用を理解している方は少ないでしょう。
■ここでは、歯医者で受けられる6つのホワイトニング方法を全て紹介します。
また、
- ・それぞれにかかる費用
- ・それぞれのメリット&デメリット
も比較・解説します。
目次
歯のホワイトニングの費用と種類
歯を白くする一番手軽な方法は、市販のホワイトニング用歯磨き粉 ですが、
歯磨き粉では長年の色素沈着は落とせず、見た目はほとんど変わりません。
なので、歯をしっかり白くしたいなら歯医者へ行きましょう。
歯医者で歯を白くする方法は、大きく分けて3つに分類されます。
■クリーニング
→ 表面の汚れだけを落とす
(1回 3000円~)
■漂白
→ 内部の黄ばみを薬剤で白くする
(1回 2万円~)
■貼る・かぶせる
→ 歯のを削って白い素材をかぶせる
(1本 6万円~)
どれが一番白くなるの?
どこまで白くしたいかによって、選ぶホワイトニング方法が変わってきます。
クリーニング → 漂白 → 貼る・かぶせる
の順で、明度が高く白くなっていきます。
つまり、「貼る・かぶせる」が一番白くなります。
また、その分費用も高いです。
→つまり、「貼る・かぶせる」 の方法が、一番高いけど白くキレイ!
ホワイトニングのメニュー
さらに細分化すると・・・
■クリーニング
→ PMTC
■漂白
→ ホームホワイトニング
→ オフィスホワイトニング
■貼る・かぶせる
→ ラミネートベニア
→ オールセラミック
これらのホワイトニングメニューがあります。
保険適用される?
PMTCのみ、虫歯や歯周病予防の目的であれば保険適用になります。
■保険適用
→ PMTC
(1回 3000円程度)
■保険適用外
→ PMTC
(1回 1万円程度)
→ ホームホワイトニング
(キット製作込み 2万~5万円)
→ オフィスホワイトニング
(1回 3万~7万円)
→ ラミネートベニア
(1本 6万~12万円)
→ オールセラミック
(1本 6万~16万円)
※ PMTCは、虫歯や歯周病の予防目的だと保険適用になり、審美目的だと保険適用外となります。
下に行くほど白い歯に出来ます。
→つまり、オールセラミックが一番白くキレイで高価。
→ホワイトニングは安いものは3000円、高いものは1本10万円程度するものまである。
どれを選べばいい?
いくらかかっても良いから、自分の歯を削ってでも白くキレイにしたい!という人は、ラミネートベニア、オールセラミック。
自分の歯は削りたくないけど、見た目で分かるくらい白くしたい!という方は、ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング。
お金をかけずに手軽に少しでも歯を白くしたい!という方は、PMTC。
を選びましょう。
また上記以外に、白い樹脂をコーティングして数日だけ一時的に白くする「マニキュア」というホワイトニング方法もあります。(1本1000円~3000円)
マニキュアについても後ほど説明します。
では、それぞれのホワイトニングメニューをメリット・デメリット・費用を比較しながら詳しく見ていきましょう。
安いものから順に見ていきます。
1.PMTC
■表面の汚れを落とすホワイトニング方法です。(クリーニング)
■プロによるプラーク除去で3ヶ月はキレイをキープできます。
値段
→1回 1万円程度
(保険適用外)
→1回 3000円程度
(保険適用)
治療内容
削ったり薬剤を染み込ませないので一番気軽にできる方法です。
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaning の略で、歯科医師が専用の器具を使い、ブラッシングなどでは落としきれない汚れやプラークを取り除きます。
歯の外側のエナメル質の表面にこびりついた歯垢を落とすので、白さが復活します。
虫歯や歯周病の予防目的に行われることもあり、保険適用で受けられることもありますが、審美目的の場合は、全額自己負担となります。
治療の流れ
①スケーラーで歯石除去
②ブラシでステイン除去。回転ブラシと研磨剤などで歯間・歯面を磨く
③水や空気を吹き付けて研磨剤を洗浄
④フッ素を塗って歯を補強
通院回数
1回で済みます。(持続させたい場合は、3ヶ月に1回程度通います)
施術時間
1時間程度
持続期間
効果が持続するのは3ヶ月~半年なので、定期的に受ける必要があります。
メリット
削ったり薬剤を染みこませる訳ではないので、気軽に出来る。
虫歯や歯周病の予防になる。
デメリット
持続期間が短い。
表面の汚れしか落とせないのであまり白くならなず、劇的な変化は望めません。
2.ホームホワイトニング
■内部の黄ばみを薬剤で白くするホワイトニング方法です。(漂白)
■1日数時間装着することで自宅にいながらホワイトニングできます。
値段
→キット製作込みで2万~5万円
(保険適用外)
治療内容
歯科で歯形を取って自分専用のマウスピースを作り、そのマウスピースに薬剤を入れて毎日家で2~3時間装着します。
効果を高める為に5~6時間装着することもあります。
これを 効果が出るまで数週間~長い場合は2ヶ月続けます。
次で紹介するオフィスホワイトニングと同じ薬剤を使いますが、ホームホワイトニングには濃度を薄くして使う場合が多いです。
PMTCと違って、表面だけでなく歯の内側の象牙質まで漂白するので、外側のエナメル質も内側の象牙質も白くなります。
また、効果を持続して高めるために、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた「デュアルホワイトニング」というやり方もあります。
治療の流れ
①検査・歯のクリーニング(1回目の受診)
②歯の型取り(1回目の受診)
③マウスピース作製(2回目の受診までに)
④2回目受診以降、自宅にてマウスピースにホワイトニング剤を注入し、
⑤マウスピースを歯に装着する。
通院回数
歯の型取りがあるので、2回通います。
施術時間
家で一日2~3時間装着を数週間続けます。
持続期間
半年~1年
メリット
2回の通院で済む。
一度マウスピースを作れば、替えの薬剤を買いに行くだけで家で出来るので、継続しやすい。
オフィスホワイトニングより費用が安い。
デメリット
効果が出るまでに数週間がかかる。
3.オフィスホワイトニング
■内部の黄ばみを薬剤で白くするホワイトニング方法です。(漂白)
■薬剤を塗布した歯にレーザーを当てて色素を除去します。
値段
→1回 3万~7万円
(保険適用外)
治療内容
過酸化水素や過酸化尿素を含む薬剤を歯の表面に塗り、レーザー・LEDを照射します。すると、水と酸素が生成され、この酸素が色素と反応して歯の内側の象牙質の色素が分解されて白くなります。
一回の受診で13~15分のレーザー照射を2~3回繰り返します。
思い切り笑ったときに見える歯を対象にホワイトニングすることが多く、上下それぞれ6~10本程度が目安です。
治療の流れ
①検査・歯のクリーニング
②歯ぐきに保護用ジェルを塗る
③歯面に薬剤を塗る。
④レーザー・LEDを当てる
⑤薬を取り除く(一度光の照射を行うと薬の効果が弱くなるため)
⑥再度薬剤を塗りレーザー・LEDを照射する。これを2~3回繰り返す。
⑦フッ素を塗って歯を補強
通院回数
3~5回
施術時間
1回の施術時間は1時間程度
持続期間
半年~1年程度
メリット
ホワイトニング効果が高い。
短期間で白く出来る。
デメリット
ホームホワイトニングより費用が高い。
4.ラミネートベニア
■自歯の表面を削って白い素材を貼り付ける方法です。
値段
→1本 6~12万円
(保険適用外)
治療内容
歯の表面のエナメル質を0.3~0.7mm程度削って、薄いセラミックを貼り付けるつけ爪のような方法で、上の前歯に施されることが多いです。
1本単位で行うので1本だけ変色している場合などに適します。また、ある程度歯の形を修正できるので歯と歯のあいだに隙間があったり歯が欠損している場合などにも適します。
処置が簡単で、歯の神経にも影響ありません。
ラミネートベニアの材料は比較的もろいセラミックの薄板ですが、接着剤で歯にしっかり固定することにより強くなります。また、材料や接着剤の進化で、変色、磨り減り、割れはほとんど起こらなくなりました。
色のトーンも揃えやすく、仕上がりも自然です。顕微鏡などで高精度に削れるようになったので、自歯はごくわずかに削るだけで済みます。
治療の流れ
①仮歯の型取り
②自歯の外側のエナメル質を削り、仮歯装着
③ラミネートベニア作製
④専用の接着剤で装着
通院回数
2~3回(多くても5回程度)
持続期間
半永久的
メリット
薬剤をでは白くならない歯でも変色の度合いに関係なく白く出来ます。
ある程度歯の形を修正したり、歯並びを調整したりできます。
(すきっ歯など)
半永久的に維持でき、仕上がりが自然。
デメリット
材料や接着剤の進化でほとんど起こらなくなりましたが、歯ぎしりや噛みしめで欠けることがあります。
健康な歯の表面を削らなくてはいけない。
大きな虫歯や外傷がある場合は歯の表面に接着しにくく使えません。
5.オールセラミック
■自歯を削って土台を作り、歯全体に白い素材をかぶせる方法です。
■歯列矯正と白さを両立できます。
値段
→1本 6~16万円
(保険適用外)
治療内容
自分の歯を削って土台を作り、セラミック製(陶器)のかぶせ物で覆う方法です。
薬剤を使ったホワイトニングでは効果が出ない場合でも白くできます。
歯全体にかぶせるので、ホワイトニングと同時に歯並びや歯の形も同時に矯正できます。
他の治療より高価ですが、自然な白さにも真っ白にもできます。
金属フレームを使わないので金属アレルギーが起きにくく安心で、歯肉にもやさしくプラークがつきにくいという利点がある。
さらにオールセラミックのかぶせ物は、本来虫歯などで歯の大半が失われた後に対する治療の1つなので、欠損が大きい歯にも利用できます。
歯を削らなければいけないというデメリットがありますが、反対に、すでに銀歯などの被せ物をしている歯に対してその被せ物をオールセラミックに置き換えるといった場合が適しています。
治療の流れ
①土台を形成し、仮歯の作製
②セラミッククラウン作製
③試し付け・調整
④装着・調整・接着
通院回数
2~3回
メリット
薬剤を使ったホワイトニングでは白くならない歯でも白くできる。
セラミックを歯全体にかぶせるため、ホワイトニングと同時に形や歯並びも矯正出来る。
仕上がりの白さが選べる。
天然歯は歯の色がグラデーション状に変化していますが、セラミック素材を使うと天然歯に近いグラデーションを再現できます。
デメリット
自費治療で高価。
自歯を削らなくてはいけない。
削った分、噛み合わせや強度に問題がでるリスクがあります。
ひどい歯ぎしりや噛みしめで欠けることがあります。
天然の歯より硬いため、周囲の歯やかみ合う歯を傷めることがあります。
6.歯のマニキュアという選択肢も
■数日で剥がれ落ちる白い樹脂をコーティングする方法。
■効果は一時的なので数日だけ白くしたい時に
ここまでで紹介したホワイトニング治療は短くても数ヶ月以上持続する方法でした。
でも、結婚式やデートなどで「数日だけ手軽に白くしたい!」という場合は、歯のマニキュアという方法があります。
値段
→1本 1000円~3000円
(保険適用外)
治療内容
歯の表面のクリーニングをしてから、白い樹脂でコーティングします。
歯を削らず、1本あたり1000円~3000円で20分程度で白く出来ます。
元の歯の状態にかかわらず白く出来るというメリットがあります。
食事などで徐々にはがれ、効果は数日~数週間なので応急処置的な使い方がおすすめです。
市販品もあります
歯磨きをして、水分をふき取って、液をサッとひと塗りするだけで、半日程度歯を白くできるという手軽な商品もあります!
ヒルナンデスでも紹介されたようです。楽天市場のクチコミを見ると、愛用している方もいれば、ムラになって上手く塗れないという人までさまざま。
歯医者に行く時間もない!歯医者がきらい!という方は試してみてもいいかもしれません。
- ・楽天市場:歯のマニキュア(ハニックDCルナ)
1600円
原因別:ホワイトニングの選び方
さて、ここまでで6つの治療を紹介しました。
どれが自分に合っているか迷いますよね。
「どこまで白くしたいか」 によって方法が変わりますが、色がついた原因によっても適している方法と適していない方法があります。
- ・歯の黄ばみの原因
- ・どこまで白くしたいか
の2軸で治療法を選びましょう。
黄ばみの原因は以下の3種類あります。
原因1 色素沈着
歯表面の汚れ。
色の濃い食べ物や飲み物により歯が着色します。その着色汚れは、時間と共にエナメル質の中に染みこみ、歯磨きだけでは落とせなくなります。
また、タバコのヤニも歯が変色する原因の1つです。
歯の表面の細かなキズに汚れがたまりやすく、汚れが付いた凸凹した表面だと歯のツヤもなくなります。
→この場合はPMTCが向きます
原因2 加齢
加齢とともに表面のエナメル質が磨り減って薄くなる。
反対に、歯の内側の象牙質は色が濃くなっていくので、エナメル質から象牙質の色が透けて黄ばんで見えるようになります。
また、生まれつき象牙質の色が濃い人もいます。
→この場合はホームホワイトニング・オフィスホワイトニングが向きます
原因3 薬剤などによる変色
アマルガムなどの詰め物による変色や、歯の形成期(12才くらいまで)のテトラサイクリン系抗生物質の内服で、歯の外側、内側ともに茶色くなる。
色は個人差があるが、茶色の縞模様になることもあります。
→この場合はラミネートベニア・オールセラミック・詰め物を詰め替える方法 が向きます
銀歯を白い詰め物に変える治療方法や費用はこちらを確認してください。↓
関連記事:銀歯を白くする費用|全4種類のメリットデメリットの解説
ホワイトニング後の注意点
薬剤を使って漂白するホームホワイトニングとオフィスホワイトニングでは、歯の表面を覆っている被膜(ペリクル)はホワイトニングで除去されます。
そして、12時間~24時間かけて再生されます。
その間はコーヒーやワイン、カレーなど色の濃い食べ物や飲み物は控えましょう。
まとめ
1回 1000~1万円でできる治療
お金をかけずに手軽に少しでも歯を白くしたい!という方は、PMTC。
歯周病や虫歯の予防にもなるので、口腔衛生上もおすすめの治療方法。
ただ、自歯の白さ以上にできないので、白さに満足できない人がほとんど。
結婚式の時だけ、など数日間だけ白くしたい応急処置なら、歯のマニキュア。
一回の通院で、見た目に分かるほど白くしたい人や、1本だけ変色している歯を白くしたい、という人におすすめ。
1回 2万~7万円でできる治療
見た目で分かるくらい白くしたい!という方は、ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング。
治療後知覚過敏になり、痛みや染みるような感じを覚える人も多いのは事実ですが、80年代のエナメル質を溶かすと言われた薬剤と違い、今の薬剤はとても安全になっていて安心して受けられる。
白さに満足できる人が多く、この治療法が一番ポピュラーで人気があります。
1本 6万~16万円でできる治療
自歯を削るという代償を払ってでも白くしたいなら、ラミネートベニア、オールセラミック。
特にオールセラミックは大事な歯を土台以外は全て削ることになるので、信頼できる医師と慎重に相談しましょう。
ラミネートベニアは、技術の発達で歯の表面をごくわずかに削れるようになったので検討しやすくなってきていますが自歯を削ることには変わりありません。
歯列矯正の意味合いも強い治療法なので、歯並びも同時に治したい方は、検討する価値があります。
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